熱中症対策の義務の判定とWBGT基準値・休憩時間の目安
作業場所のWBGT 値・気温と作業時間から、令和7年6月に義務化された熱中症対策(報告体制の整備・手順の作成・周知)の対象かを判定します(WBGT 28度以上 又は 気温31度以上で、継続1時間以上 又は 1日4時間を超える作業)。あわせて、作業の強さと暑熱順化に応じたWBGT 基準値、服装による着衣補正、1時間あたりの休憩時間の目安を出します。
WBGT 値は、JIS Z 8504 又は JIS B 7922 に合った WBGT 指数計で作業場所を測るのが基本です(環境省の熱中症予防情報サイトの値は参考)。休憩時間は、身体を冷やす服を着ていないなど特段の対策をしていない暑熱順化者の目安で、順化していない人はより長く休みます。熱中症が疑われる時は、WBGT や作業時間にかかわらず手順どおりに対処してください。
この道具の作り方と見張り
- 根拠:労働安全衛生規則(e-Gov の条文 1 本)と、厚生労働省の資料 2 本を毎日自動で照合しています。条文や数値が変わると運営者に通知が届き、道具を直してから更新履歴に載せます。
- 計算:このページの中の JavaScript が、上の根拠の欄に書いた手順どおりに計算します。入力した数字はどこにも送られません。
- 確認:公開前に自動テストと実ブラウザの点検を通しています。公開 2026/10/05・最終更新 2026/10/05。
- 運営:株式会社信大。総務・経理・労務・現場の実務で使う計算を、法令や規格の一次資料から作って無料で公開しています。
- ホーム画面:スマホで繰り返し使うなら、ブラウザの共有ボタン→「ホーム画面に追加」で 1 タップで開けます(アプリの入れ物は要りません・入力は送信しません)。
熱中症対策の義務と WBGT 基準値(安衛則・通達・ガイドライン・2026/10/05 確認)
義務化の対象(安衛則612条の2・令和7年6月1日から)
- 暑熱な場所=WBGT 28 度以上 又は 気温 31 度以上の場所(出張先・移動しながらの作業・移動中も含む)。
- 熱中症を生ずるおそれのある作業=その場所で、継続して 1 時間以上 又は 1 日当たり 4 時間を超えて行われることが見込まれる作業(臨時の作業も含む)。
- 事業者は、あらかじめ ①熱中症の自覚症状や疑いのある人を見つけた時の報告体制を整え、②作業からの離脱・身体の冷却・医師の診察などの手順を作業場ごとに定め、③作業する人に周知します。混在作業では元方事業者と関係請負人のどちらにも義務があります。
早見表:WBGT 基準値(ガイドライン 表1-1)
| 区分 | 身体作業強度の例 | 暑熱順化者(℃) | 暑熱非順化者(℃) |
|---|---|---|---|
| 0 | 安静、楽な座位 | 33 | 32 |
| 1 | 軽い手作業・点検・乗り物の運転・2.5km/h 以下の歩行 | 30 | 29 |
| 2 | くぎ打ち・盛土・建設車両の運転・しっくい塗り・中くらいの材料を断続的に持つ・2.5〜5.5km/h の歩行 | 28 | 26 |
| 3 | 重量物の運搬・ショベル作業・ハンマー作業・のこぎり作業・掘る・5.5〜7km/h の歩行・ブロック積み | 26 | 23 |
| 4 | おのを振るう・激しくシャベルで掘る・階段を昇る・走る・7km/h 以上の歩行 | 25 | 20 |
測った WBGT 値に着衣補正値を足した値が、この基準値を超える(又は超えるおそれのある)時は、冷房等で WBGT 値を下げる・軽い作業に変える・作業場所を変える等の対策を行います。休憩時間の目安(暑熱順化者・1 時間当たり)は、基準値から 1℃程度の超過で 15 分以上、2℃程度で 30 分以上、3℃程度で 45 分以上、それ以上は作業中止が望ましいとされています。
早見表:着衣補正値(ガイドライン 表1-2)
| 服の組合せ | WBGT 値に加える値(℃) |
|---|---|
| 作業服(織物製) | 0 |
| つなぎ服(綿を含む織物製) | 0 |
| 単層のポリオレフィン不織布製つなぎ服 | 2 |
| 単層の SMS 不織布製つなぎ服 | 0 |
| 織物の衣服を二重に着用(作業服の上につなぎ服) | 3 |
| つなぎ服の上に長袖ロング丈の不透湿性エプロン | 4 |
| フードなしの単層の不透湿つなぎ服 | 10 |
| フードつき単層の不透湿つなぎ服 | 11 |
| 服の上に着たフードなし不透湿性のつなぎ服 | 12 |
| フード | +1 |
よくある質問
- 熱中症対策の義務化はどんな作業が対象? WBGT 28 度以上又は気温 31 度以上の場所で、継続 1 時間以上又は 1 日 4 時間を超えて行う見込みの作業です。
- 何をしないといけない? 報告体制の整備、症状悪化を防ぐ手順(作業離脱・身体冷却・受診など)の作成、作業者への周知です。
- WBGT 基準値は? 暑熱順化者で、安静 33℃・軽い作業 30℃・中程度 28℃・重い作業 26℃・とても激しい作業 25℃ です。
- 暑熱順化とは? 1 週間以上前から同じような暑さで働いていることです。7 日以上かけて体を慣らし、休みで 4 日離れると失われ始めます。
根拠と確認
- 労働安全衛生規則 612条の2(e-Gov 法令APIで確認・毎週見張り)。
- 労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行等について(令和7年5月20日 基発0520第6号) 第3の1(1)イ(WBGT 28・気温 31・1 時間・4 時間)。
- 職場における熱中症防止のためのガイドライン(厚生労働省)表1-1・注3・表1-2。PDF の表を画像で読みました。
- 早見表の数値と計算ツールの数値が同じであることを自動テストで確かめています。
確認日 2026/10/05。改正があれば更新履歴に記録します。