失業保険(基本手当)の日額・給付日数・総額の計算
雇用保険の基本手当(失業保険・失業給付)を計算します。賃金日額=離職前6か月の賃金÷180(賞与を除く)、基本手当日額=賃金日額の50〜80%(60〜64歳は45〜80%・令和8年8月1日からの上限下限)、所定給付日数は離職理由・年齢・被保険者期間で90〜360日。待期7日、自己都合の給付制限(原則1か月)、受給期間(離職の翌日から1年)も出します。
令和8年8月1日以後の離職・認定日に適用される金額です。65歳以上の離職は高年齢求職者給付金(基本手当日額×50日分または30日分の一時金・37条の4)として計算します。実際の受給資格(離職前2年間に被保険者期間12か月以上、会社都合・雇止めは1年間に6か月以上)と離職理由の区分はハローワークが判定します。個別延長給付・訓練延長給付・公共職業訓練中の給付制限解除は含みません。
この道具の作り方と見張り
- 根拠:雇用保険法(e-Gov の条文 1 本)と、厚生労働省の資料 2 本を毎日自動で照合しています。条文や数値が変わると運営者に通知が届き、道具を直してから更新履歴に載せます。
- 計算:このページの中の JavaScript が、上の根拠の欄に書いた手順どおりに計算します。入力した数字はどこにも送られません。
- 確認:公開前に自動テストと実ブラウザの点検を通しています。公開 2026/10/07・最終更新 2026/10/07。
- 運営:株式会社信大。総務・経理・労務・現場の実務で使う計算を、法令や規格の一次資料から作って無料で公開しています。
- ホーム画面:スマホで繰り返し使うなら、ブラウザの共有ボタン→「ホーム画面に追加」で 1 タップで開けます(アプリの入れ物は要りません・入力は送信しません)。
基本手当のしくみと早見表(2026/10/07 確認)
1. 賃金日額(雇用保険法17条)
離職前6か月に支払われた賃金(賞与など3か月を超える期間ごとに支払われるものを除く)の総額÷180。令和8年8月1日からの下限は3,203円、上限は離職時の年齢で 29歳以下 14,900円・30〜44歳 16,540円・45〜59歳 18,220円・60〜64歳 17,400円(18条による自動変更・毎年8月1日)。
2. 基本手当日額(16条・厚労省の計算式)
- 賃金日額 3,203円以上 5,480円未満:80%
- 5,480円以上 13,490円以下:80%から50%へ逓減= 0.8w − 0.3×{(w−5,480)÷(13,490−5,480)}×w
- 13,490円超 上限以下:50%(上限超は上限×50%)
- 60〜64歳:5,480円以上 12,120円以下は 0.8w − 0.35×{(w−5,480)÷(12,120−5,480)}×w と 0.05w+4,848 の低い方、12,120円超は45%(上限 17,400円 → 7,830円)
- 1円未満切捨て。例:賃金日額10,000円(月給30万円)→ 6,307円(60〜64歳は 5,348円)。
早見表:賃金日額 → 基本手当日額(年齢別・令和8年8月1日〜)
| 賃金日額(円) | 29歳以下 | 30〜44歳 | 45〜59歳 | 60〜64歳 |
|---|---|---|---|---|
| 3,203 | 2,562 | 2,562 | 2,562 | 2,562 |
| 4,000 | 3,200 | 3,200 | 3,200 | 3,200 |
| 5,000 | 4,000 | 4,000 | 4,000 | 4,000 |
| 5,480 | 4,384 | 4,384 | 4,384 | 4,384 |
| 6,000 | 4,683 | 4,683 | 4,683 | 4,635 |
| 7,000 | 5,201 | 5,201 | 5,201 | 5,039 |
| 8,000 | 5,644 | 5,644 | 5,644 | 5,248 |
| 9,000 | 6,013 | 6,013 | 6,013 | 5,298 |
| 10,000 | 6,307 | 6,307 | 6,307 | 5,348 |
| 11,000 | 6,525 | 6,525 | 6,525 | 5,398 |
| 12,000 | 6,669 | 6,669 | 6,669 | 5,448 |
| 12,120 | 6,681 | 6,681 | 6,681 | 5,454 |
| 13,000 | 6,738 | 6,738 | 6,738 | 5,850 |
| 13,490 | 6,745 | 6,745 | 6,745 | 6,070 |
| 14,000 | 7,000 | 7,000 | 7,000 | 6,300 |
| 14,900 | 7,450 | 7,450 | 7,450 | 6,705 |
| 15,000 | — | 7,500 | 7,500 | 6,750 |
| 16,000 | — | 8,000 | 8,000 | 7,200 |
| 16,540 | — | 8,270 | 8,270 | 7,443 |
| 17,000 | — | — | 8,500 | 7,650 |
| 17,400 | — | — | 8,700 | 7,830 |
| 18,000 | — | — | 9,000 | — |
| 18,220 | — | — | 9,110 | — |
「—」は年齢の上限を超える賃金日額(上限の額で計算されます)。
3. 所定給付日数(22条・23条・附則4条)
| 離職理由 | 被保険者期間 | 日数 |
|---|---|---|
| 自己都合・定年・重責解雇(一般) | 10年未満/10〜20年/20年以上 | 90/120/150日 |
| 会社都合(特定受給資格者)・雇止め等(特定理由離職者・令和9年3月31日までの離職) | 年齢×期間 | 90〜330日(下表) |
| 就職が困難な人(障害者など) | 1年未満/1年以上(45歳未満)/1年以上(45〜64歳) | 150/300/360日 |
| 特定受給資格者 | 1年未満 | 1〜5年 | 5〜10年 | 10〜20年 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 90 | 90 | 120 | 180 | 180 |
| 30〜34歳 | 90 | 120 | 180 | 210 | 240 |
| 35〜44歳 | 90 | 150 | 180 | 240 | 270 |
| 45〜59歳 | 90 | 180 | 240 | 270 | 330 |
| 60〜64歳 | 90 | 150 | 180 | 210 | 240 |
4. 待期・給付制限・受給期間
- 待期7日(21条):求職申込みの日から失業の日が通算7日になるまで支給なし。全員共通。
- 給付制限(33条):自己都合・重責解雇は待期のあと1〜3か月支給なし。厚労省の運用=退職日が令和7年4月1日以後の自己都合は原則1か月、5年間に2回以上の自己都合退職があれば3か月、重責解雇は3か月。令和7年4月以降に教育訓練等を受ければ解除。
- 受給期間(20条):離職日の翌日から1年。この期間を過ぎると残りの日数があっても受けられません。45〜64歳の就職困難者は+60日、45〜59歳で20年以上の特定受給資格者は+30日。給付制限で1年に収まらないときは延びます(33条3項)。
よくある質問
- 月にいくらもらえる? 4週間(28日)ごとの認定で、日額×28日分が振り込まれます。日額6,307円なら176,596円です。
- 手取りは? 基本手当は非課税で、社会保険料の天引きもありません。国民健康保険・国民年金は自分で納めます。
- 自己都合でもすぐもらえる? 待期7日のあと給付制限1か月(令和7年4月以降の退職)。初回の振込は申込みから2か月半〜3か月後が目安です。
- 65歳以上で退職したら? 基本手当ではなく高年齢求職者給付金(一時金)。基本手当日額(一般の式・上限14,900円)×50日分(被保険者期間1年以上)または30日分(1年未満)を一度に受け取ります(37条の3・37条の4)。年金と同時に受けられます。
- 再就職が早く決まったら? 残りの日数が3分の1以上なら再就職手当(56条の3)の対象になります(このツールでは計算しません)。
根拠と確認
- 雇用保険法 13条(受給資格)・16条(日額)・37条の3・37条の4(高年齢求職者給付金)・17条(賃金日額)・18条(自動変更)・20条(受給期間)・21条(待期)・22条・23条(所定給付日数)・33条(給付制限)・附則4条(特定理由離職者の暫定措置)。
- 厚労省「基本手当日額の計算式及び金額(令和8年8月1日〜)」(年齢別の式と上限)、厚労省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合…」(給付制限 原則1か月・3か月の条件)。
- e-Gov 法令APIで現行の条文を確認し、改正を毎週見張っています。毎年8月1日の限度額改定は厚労省のページを見張って検知します。早見表の値がエンジンと同じこと、切れ目で式が連続することを自動テストで確かめています。
確認日 2026/10/07。改正があれば更新履歴に記録します。