年金の繰上げ・繰下げ受給の計算(年金額・損益分岐の年齢)
老齢基礎年金・老齢厚生年金を60歳から繰り上げると月0.4%減(最大24%・昭和37年4月1日以前生まれは0.5%で最大30%)、66歳以後に繰り下げると月0.7%増(75歳で最大84%・昭和27年4月1日以前生まれは70歳まで最大42%)。受け取り始める年齢を入れると、年金額・月額・65歳から受け取った場合との損益分岐の年齢・累計を計算します。率は一生変わりません。
率は国民年金法施行令・厚生年金保険法施行令の定め(0.4%・0.7%・120か月)と日本年金機構の案内(0.5%・70歳上限)によります。損益分岐は年金額だけの単純比較で、税・社会保険料・在職老齢年金・加給年金・遺族年金への影響、物価・賃金による改定は含みません。老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に繰り下げられます(繰上げは同時)。
この道具の作り方と見張り
- 根拠:国民年金法施行令、厚生年金保険法施行令(e-Gov の条文 2 本)と、日本年金機構の資料 2 本を毎日自動で照合しています。条文や数値が変わると運営者に通知が届き、道具を直してから更新履歴に載せます。
- 計算:このページの中の JavaScript が、上の根拠の欄に書いた手順どおりに計算します。入力した数字はどこにも送られません。
- 確認:公開前に自動テストと実ブラウザの点検を通しています。公開 2026/10/08・最終更新 2026/10/08。
- 運営:株式会社信大。総務・経理・労務・現場の実務で使う計算を、法令や規格の一次資料から作って無料で公開しています。
- ホーム画面:スマホで繰り返し使うなら、ブラウザの共有ボタン→「ホーム画面に追加」で 1 タップで開けます(アプリの入れ物は要りません・入力は送信しません)。
繰上げ・繰下げのしくみと早見表(2026/10/08 確認)
率の決まり
- 繰上げ(60歳0か月〜64歳11か月):減額率=0.4%×請求月から65歳に達する月の前月までの月数(国民年金法施行令12条・厚生年金保険法施行令6条の3)。昭和37年4月1日以前生まれは0.5%。
- 繰下げ(66歳0か月〜75歳0か月):増額率=0.7%×65歳到達月から申出月の前月までの月数、120か月が上限(同4条の5・6条の4)。昭和27年4月1日以前生まれ(または平成29年3月31日以前に受給権が発生した人)は70歳(60か月・42%)が上限。
- 減額・増額は一生続きます。年金額の1円未満は50銭未満切捨て・50銭以上切上げ(国民年金法17条)。
早見表:受け取り始める年齢ごとの率(年齢ちょうどの月)
| 年齢 | 昭和37年4月2日以後生まれ | 昭和27年4月2日〜昭和37年4月1日 | 昭和27年4月1日以前 |
|---|---|---|---|
| 60 歳 | -24.0% | -30.0% | -30.0% |
| 61 歳 | -19.2% | -24.0% | -24.0% |
| 62 歳 | -14.4% | -18.0% | -18.0% |
| 63 歳 | -9.6% | -12.0% | -12.0% |
| 64 歳 | -4.8% | -6.0% | -6.0% |
| 65 歳 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 66 歳 | +8.4% | +8.4% | +8.4% |
| 67 歳 | +16.8% | +16.8% | +16.8% |
| 68 歳 | +25.2% | +25.2% | +25.2% |
| 69 歳 | +33.6% | +33.6% | +33.6% |
| 70 歳 | +42.0% | +42.0% | +42.0% |
| 71 歳 | +50.4% | +50.4% | +42.0% |
| 72 歳 | +58.8% | +58.8% | +42.0% |
| 73 歳 | +67.2% | +67.2% | +42.0% |
| 74 歳 | +75.6% | +75.6% | +42.0% |
| 75 歳 | +84.0% | +84.0% | +42.0% |
途中の月は1か月ごとに0.4%(0.5%)・0.7%ずつ変わります。例:62歳6か月なら −0.4%×30か月=−12%。
損益分岐の考え方
65歳から受け取った場合の累計に、繰上げ(繰下げ)の累計が並ぶ年齢です。繰上げは「(1−減額率)×繰上げ月数÷減額率」か月後、繰下げは「(1+増額率)×繰下げ月数÷増額率」か月後に並びます(端数は切上げ)。
- 60歳0か月の繰上げ(−24%):80歳10か月を超えて生きると65歳受給の方が多くなる。
- 70歳0か月の繰下げ(+42%):81歳11か月を超えると繰下げの方が多くなる。
- 75歳0か月の繰下げ(+84%):86歳11か月を超えると繰下げの方が多くなる。
よくある質問
- 繰上げの注意点は? 減額は一生。繰上げ後は障害基礎年金を請求できない、国民年金の任意加入・追納ができない、寡婦年金が受けられないなどの制限があります(年金機構の案内)。
- 繰下げ中の生活は? 66歳以後いつでも申出ができ、申出までの分をさかのぼって一括で受け取る選択もできます(5年前までの分・増額なし)。
- 基礎年金と厚生年金は別々にできる? 繰下げは別々にできます。繰上げは同時です。
- 税金は? 増えた年金は雑所得として課税され、国民健康保険料・介護保険料の算定にも入ります。手取りでの比較は別途必要です。
根拠と確認
- 国民年金法施行令 12条(繰上げ 1000分の4)・4条の5(繰下げ 1000分の7・120か月)、厚生年金保険法施行令 6条の3・6条の4。国民年金法17条(端数)・28条(繰下げ)。
- 日本年金機構「年金の繰上げ受給」(昭和37年4月1日以前生まれ 0.5%)、「年金の繰下げ受給」(昭和27年4月1日以前生まれは70歳まで)。令和8年度の満額 847,296円は年金機構 2026年4月のお知らせ。
- e-Gov 法令APIで現行の条文を確認し、改正を毎週見張っています。年金機構のページも見張っています。早見表の率がエンジンと同じこと、損益分岐の月数を自動テストで確かめています。
確認日 2026/10/08。改正があれば更新履歴に記録します。