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法定福利費計算ツール(建設業・何パーセントか・見積書の内訳明示)

建設業の見積書に内訳明示する法定福利費(事業主負担分)を、労務費と都道府県を入れるだけで令和8年度の料率で自動計算します。国交省の作成手順どおり(介護保険は加入率を加味・労災は対象外)で、2026年4月に新設された子ども・子育て支援金にも対応。見積書にそのまま書ける内訳例が出ます。入力した内容はこのページの中だけで計算し、サーバーには送りません。

基本(まずここだけ)

見積に計上した労務費(現場労働者の賃金相当)。この額を賃金とみなして料率を掛けます(国交省手順書の基本式)。

2026年4月に新設された法定負担(0.23%・労使折半)。国交省手順書の様式より新しい制度なので、取引先の様式に合わせて外すこともできます。

詳しく設定(組合健保の料率・介護保険の加入率)

健康保険組合に加入している場合は自社の組合の率を入れます(入れると都道府県より優先)。

介護保険の対象は40〜64歳だけなので、その割合を掛けます。既定の52.9%は国交省手順書の例(協会けんぽ平成25年度)。最近の協会けんぽの年齢構成では6割前後とみられ、52.9%のままだと少なめに出る方向です。自社の現場労働者の実態が分かればその割合に。

計算は国交省手順書と令和8年度の公表料率に基づく目安です。内訳明示する範囲や労務費率は元請との協議・自社の実態で決めます。

この道具の作り方と見張り

この計算の根拠(現行料率・2026/09/02 確認)

内訳明示する法定福利費の範囲

見積書で内訳明示するのは、現場労働者(技能労働者)の事業主負担分の①健康保険料 ②介護保険料 ③厚生年金保険料(子ども・子育て拠出金含む)④雇用保険料です(国交省「法定福利費を内訳明示した見積書の作成手順」)。労災保険料は含めません(元請が現場ごとに一括加入するため)。本人負担分も原則含めません(含める場合はその旨を見積書に明記)。

計算式

法定福利費 = 労務費総額 × 法定保険料率(事業主負担分)。工事ごとに労働者の年間賃金は分からないため、見積に計上した労務費を賃金とみなして計算するのが手順書の基本式です。労務費そのものは、自社の実績や所属する専門工事業団体の標準見積書を参考に「工事金額×労務費率」で出す方法もあります(このツールの切り替えで対応)。

令和8年度の料率(事業主負担分)

保険料率のもと事業主負担
健康保険(協会けんぽ)都道府県別 9.21%(新潟)〜10.55%(佐賀)率 × 1/2
介護保険(40〜64歳)全国一律 1.62%率 × 1/2 × 加入率
厚生年金18.3%(平成29年9月から固定)9.15%
子ども・子育て拠出金0.36%全額(0.36%)
子ども・子育て支援金 (2026年4月新設)0.23%(協会けんぽ)率 × 1/2
雇用保険(建設の事業)合計 1.65%1.05%

出典:協会けんぽ 令和8年度都道府県単位保険料率(令和8年3月分〜)/日本年金機構 保険料額表/厚労省 雇用保険料率(令和8年度)。健康保険・介護保険・雇用保険の料率は毎年変わります。当サイトは改定を毎週自動で見張り、確認のうえ更新します。

介護保険は「加入率」を掛ける

介護保険の対象は40〜64歳だけです。工事ごとに年齢構成は分からないため、手順書は「協会けんぽの40〜64歳の被保険者割合を勘案して設定する」方法を示しています(手順書の例:1.58% × 1/2 × 52.9% = 0.418%、H25年度の数値)。手順書の例示はその後更新されていませんが、協会けんぽの最近の年齢構成割合では40〜64歳はおおむね6割前後とみられ、52.9%のままだと法定福利費は少なめに出る方向です。このツールは加入率を入力欄にしてあるので、自社の実態や所属団体の標準見積書の値に合わせられます。

明示した法定福利費を削られたら

下請の見積書に法定福利費が内訳明示されているのに、元請が一方的に削減して「通常必要と認められる原価」に満たない請負金額にすると、建設業法19条の3(不当に低い請負代金の禁止)に違反するおそれがあります。国交省の下請指導ガイドラインでも、法定福利費を内訳明示した見積書の提出・尊重が求められています。

早見表:都道府県別の法定福利費率と金額(令和8年度・建設業・事業主負担分)

都道府県協会けんぽ 健康保険料率法定福利費率(事業主負担の合計)労務費100万円の法定福利費労務費1,000万円の法定福利費
北海道10.28%16.243%162,435円1,624,349円
青森県9.85%16.028%160,285円1,602,849円
岩手県9.51%15.858%158,585円1,585,849円
宮城県10.10%16.153%161,535円1,615,349円
秋田県10.01%16.108%161,085円1,610,849円
山形県9.75%15.978%159,785円1,597,849円
福島県9.50%15.853%158,535円1,585,349円
茨城県9.52%15.863%158,635円1,586,349円
栃木県9.82%16.013%160,135円1,601,349円
群馬県9.68%15.943%159,435円1,594,349円
埼玉県9.67%15.938%159,385円1,593,849円
千葉県9.73%15.968%159,685円1,596,849円
東京都9.85%16.028%160,285円1,602,849円
神奈川県9.92%16.063%160,635円1,606,349円
新潟県9.21%15.708%157,085円1,570,849円
富山県9.59%15.898%158,985円1,589,849円
石川県9.70%15.953%159,535円1,595,349円
福井県9.71%15.958%159,585円1,595,849円
山梨県9.55%15.878%158,785円1,587,849円
長野県9.63%15.918%159,185円1,591,849円
岐阜県9.80%16.003%160,035円1,600,349円
静岡県9.61%15.908%159,085円1,590,849円
愛知県9.93%16.068%160,685円1,606,849円
三重県9.77%15.988%159,885円1,598,849円
滋賀県9.88%16.043%160,435円1,604,349円
京都府9.89%16.048%160,485円1,604,849円
大阪府10.13%16.168%161,685円1,616,849円
兵庫県10.12%16.163%161,635円1,616,349円
奈良県9.91%16.058%160,585円1,605,849円
和歌山県10.06%16.133%161,335円1,613,349円
鳥取県9.86%16.033%160,335円1,603,349円
島根県9.94%16.073%160,735円1,607,349円
岡山県10.05%16.128%161,285円1,612,849円
広島県9.78%15.993%159,935円1,599,349円
山口県10.15%16.178%161,785円1,617,849円
徳島県10.24%16.223%162,235円1,622,349円
香川県10.02%16.113%161,135円1,611,349円
愛媛県9.98%16.093%160,935円1,609,349円
高知県10.05%16.128%161,285円1,612,849円
福岡県10.11%16.158%161,585円1,615,849円
佐賀県10.55%16.378%163,785円1,637,849円
長崎県10.06%16.133%161,335円1,613,349円
熊本県10.08%16.143%161,435円1,614,349円
大分県10.08%16.143%161,435円1,614,349円
宮崎県9.77%15.988%159,885円1,598,849円
鹿児島県10.13%16.168%161,685円1,616,849円
沖縄県9.44%15.823%158,235円1,582,349円

法定福利費率=雇用保険(建設の事業 1.05%)+健康保険(都道府県の率×1/2)+介護保険(1.62%×1/2×加入率52.9%)+厚生年金(18.3%×1/2)+子ども・子育て拠出金(0.36%)+子ども・子育て支援金(0.23%×1/2)。金額は労務費×率を項目ごとに円未満四捨五入して合計(消費税別)。組合健保・加入率が違う場合は上の計算機で。この表はツールと同じ計算から機械で作っています。

出典:実務計算「早見表:都道府県別の法定福利費率と金額(令和8年度・建設業・事業主負担分)」(更新 2026/09/16・道具と同じ計算から機械生成・改定履歴)。転載・引用は自由です=出典のリンクを添えてください。

よくある質問

Q. 法定福利費の内訳明示は義務ですか?
A. 直接の罰則がある法律上の義務ではありませんが、国交省の下請指導ガイドラインで元請・下請双方の取り組みとして明記されており、公共工事や大手元請では事実上必須の実務になっています。
Q. ざっくり何%を掛ければいいですか?
A. 令和8年度の事業主負担分を合計すると、労務費のおおよそ16%前後です(都道府県と加入率で変わります。このツールの合計率がその会社の正確な値です)。「工事費×一定率」で簡便に出す方法も手順書は認めていますが、その率は自社の労務費比率の実績から決めます。
Q. 労災保険はなぜ入れないのですか?
A. 建設現場の労災保険は元請が現場単位で一括加入し保険料も元請が納めるため、下請の見積書に明示する法定福利費には含めません(手順書の対象表で「×」)。
Q. 一人親方に出す外注はどうなりますか?
A. 一人親方や常時5人未満の個人事業所は健康保険・厚生年金の適用除外なので、本来その分の法定福利費は発生しません。見積段階で区別できない場合は全員加入の前提で明示し、後で元請と協議します(手順書(5))。
Q. 子ども・子育て支援金は入れるべきですか?
A. 2026年4月から医療保険とあわせて徴収が始まった法定の事業主負担(労使折半)です。国交省手順書の対象表ができた後の制度なので様式には載っていませんが、実際に発生する法定負担として計上する合理性があります。取引先の様式・協議に合わせてチェックで外せます。
Q. 消費税はかかりますか?
A. かかります。法定福利費も請負代金の一部なので、工事費+法定福利費の小計に消費税(10%)を掛けます(手順書FAQ)。