産休・育休の給付金と社会保険料免除の計算
出産予定日と月給を入れると、産休・育休の期間、出産手当金(給料の2/3)、出産育児一時金(50万円)、育児休業給付金(67%→50%・令和8年8月1日改定の上限対応)、出生後休業支援給付金(13%上乗せで80%=非課税なので手取り10割相当)、社会保険料の免除額をまとめて自動計算します。父親の産後パパ育休(出生時育児休業)にも対応。入力した内容はこのページの中だけで計算し、サーバーには送りません。
この道具の作り方と見張り
- 根拠:労働基準法、育児・介護休業法、雇用保険法(e-Gov の条文 3 本)と、厚生労働省の資料 1 本を毎日自動で照合しています。条文や数値が変わると運営者に通知が届き、道具と早見表を直してから更新履歴に載せます。
- 計算:このページの中の JavaScript が、上の根拠の欄に書いた手順どおりに計算します。入力した数字はどこにも送られません。早見表は同じ計算から機械で作り、開くたびに突き合わせています。
- 確認:公開前に自動テストと実ブラウザの点検を通しています。公開 2026/09/06・最終更新 2026/09/16。
- 運営:株式会社信大。総務・経理・労務・現場の実務で使う計算を、法令や規格の一次資料から作って無料で公開しています。
- ホーム画面:スマホで繰り返し使うなら、ブラウザの共有ボタン→「ホーム画面に追加」で 1 タップで開けます(アプリの入れ物は要りません・入力は送信しません)。
この計算の根拠(現行制度・2026/09/06 確認)
産休・育休の期間と社会保険料の免除
産前休業は出産予定日以前6週間(42日・多胎は14週間98日)で本人の請求により取得、産後休業は実際の出産日の翌日から8週間(56日)で就業禁止です(労働基準法65条)。予定日より遅れて生まれた場合、予定日〜出産日の間も産前休業扱いになります。育児休業は原則子が1歳になるまで(保育所に入れない等の場合1歳6か月→2歳まで延長可・育児・介護休業法5条)。
産休・育休中は健康保険・厚生年金の保険料が本人分・会社分とも免除されます(健保法159条・159条の3、厚年法81条の2・81条の2の2)。免除されるのは「開始月から、終了日の翌日が属する月の前月まで」=月末時点で休業中の月。育休は令和4年10月から同じ月内に14日以上取った月も免除されます。免除中も被保険者資格は続き、将来の年金額は保険料を払ったものとして計算されます。賞与の保険料は、産休中は免除・育休は1か月を超える育休のときだけ免除です。
出産手当金と出産育児一時金(健康保険)
出産手当金は標準報酬月額(12か月平均)÷30の3分の2を、産前42日(多胎98日)+産後56日のうち仕事を休んだ日数分もらえます。予定日より遅れた分は日数が増え、早く生まれた場合は42日の枠が実際の出産日基準に前倒しされるため日数は減ります(健保法102条・99条。端数は÷30の段階で10円単位、×2/3の段階で1円単位に四捨五入)。健康保険の加入が12か月未満の場合は32万円との低い方がベースです(令和7年4月以降の支給開始)。出産育児一時金は1児につき50万円(産科医療補償制度に加入する医療機関。未加入・妊娠22週未満は48.8万円)で、通常は直接支払制度で出産費用と相殺されます。
育児休業給付金と出生後休業支援給付金(雇用保険)
育児休業給付金は休業開始前6か月の賃金÷180(賃金日額)× 67%(休業180日まで)、181日目からは50%です(雇用保険法61条の7)。支給の対象は1歳(延長時は1歳6か月・2歳)になった日の前日=誕生日の前々日までです。賃金日額には上限・下限があり、令和8年8月1日からの上限は16,540円(=67%の月額上限332,454円・50%の月額上限248,100円)。毎年8月1日に改定されます(厚労省の公表値・自動監視中)。
2025年4月に新設された出生後休業支援給付金は、子の出生後8週間(母は出生日〈出生日と予定日の早い方〉から16週間)以内の育休最大28日分に13%を上乗せし、合計80%になります。給付は非課税で社会保険料もかからないため、手取りベースでは休業前の10割相当です。要件は、①本人が14日以上休業 ②配偶者も対象期間内に14日以上の育休を取ること(ひとり親、配偶者が専業主婦(夫)・自営業・産後休業中などの場合は配偶者の育休は不要)。父親が産後パパ育休を取る場合、妻は通常産後休業中なので父親側の要件は自動的に満たされます。
早見表:月給別の出産手当金・育児休業給付金・社会保険料免除(月額)
| 月給(額面) | 標準報酬月額 | 出産手当金 日額 | 出産手当金 産休98日分 | 育休給付 月額(180日まで・67%) | 育休給付 月額(181日目〜・50%) | 免除される保険料 月額(本人分) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 200,000円 | 200,000円 | 4,447円 | 435,806円 | 134,000円 | 100,000円 | 28,380円 |
| 250,000円 | 260,000円 | 5,780円 | 566,440円 | 167,500円 | 125,000円 | 36,894円 |
| 300,000円 | 300,000円 | 6,667円 | 653,366円 | 201,000円 | 150,000円 | 42,570円 |
| 350,000円 | 360,000円 | 8,000円 | 784,000円 | 234,500円 | 175,000円 | 51,084円 |
| 400,000円 | 410,000円 | 9,113円 | 893,074円 | 268,000円 | 200,000円 | 58,179円 |
| 450,000円 | 440,000円 | 9,780円 | 958,440円 | 301,500円 | 225,000円 | 62,436円 |
| 500,000円 | 500,000円 | 11,113円 | 1,089,074円 | 332,454円 | 248,100円 | 70,950円 |
| 550,000円 | 560,000円 | 12,447円 | 1,219,806円 | 332,454円 | 248,100円 | 79,464円 |
| 600,000円 | 590,000円 | 13,113円 | 1,285,074円 | 332,454円 | 248,100円 | 83,721円 |
出産手当金=標準報酬月額÷30(10円単位)の3分の2×産休の日数(産前42日+産後56日=予定日どおりの出産で98日)。育児休業給付金=休業開始前6か月の賃金÷180×30日×67%(181日目から50%)。賃金日額には上限(月給約49.6万円で頭打ち)があります。免除は健保・厚年の本人負担分(会社負担分も同額免除)。出産育児一時金50万円は別。この表はツールと同じ計算から機械で作っています。
出典:実務計算「早見表:月給別の出産手当金・育児休業給付金・社会保険料免除(月額)」(更新 2026/09/16・道具と同じ計算から機械生成・改定履歴)。転載・引用は自由です=出典のリンクを添えてください。
よくある質問
- Q. 育休中も住民税は払うのですか?
- A. 払います。住民税は前年の所得に課税されるため(地方税法32条)、給付金が非課税でも前年に給与があれば住民税は発生します。給与天引きができない期間は、自分で納める普通徴収か、復職後の一括徴収に切り替わります。育休2年目は前年所得が減るので住民税も下がります。
- Q. 「手取り10割」とはどういうことですか?
- A. 出生後休業支援給付金が付く28日間は、給付が賃金の80%=働いていた時の額面の8割です。働いていた時は額面から社会保険料(約15%)と税金が引かれていたのに対し、給付は非課税・社会保険料ゼロなので、手取り同士で比べるとほぼ同じ=「手取り10割相当」です。
- Q. 夫婦で同時に育休を取れますか?
- A. 取れます。それぞれが自分の勤め先で育休・給付の対象になります。また配偶者が先に育休を取っていると、もう一方は子が1歳2か月になるまで取れる「パパ・ママ育休プラス」もあります(給付対象は各人最大1年分)。
- Q. 育休を延長できるのはどんなとき?
- A. 1歳(1歳6か月)の時点で保育所に入れない(申込みをしたが入所できない)、配偶者の死亡・病気などの場合に、1歳6か月→2歳まで延長できます。給付金も同じ期間延長されます(延長には不承諾通知など証明書類が必要)。
- Q. 育休中に少し働いたら給付は減りますか?
- A. 1か月ごとの支給単位期間につき10日(超えるときは80時間)以下なら給付は受けられます。ただし会社から賃金が出ると、賃金+給付が休業前賃金の80%を超えた分だけ減額されます(67%期間なら賃金13%まで、50%期間なら30%までは満額)。
- Q. 会社側は何を手続きすればいい?
- A. ①年金事務所へ産前産後休業取得者申出書・育児休業等取得者申出書(保険料免除)②ハローワークへ休業開始時賃金月額証明書と支給申請(2か月ごと・本人に代わって会社が申請するのが一般的)③健康保険へ出産手当金・出産育児一時金の申請書類。免除は申出をしないと適用されません。