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退職月の給与から引く社会保険料は何か月分か 判定(月末退職・月途中退職・住民税・雇用保険)

退職日と給与の締め日・支払日を入れると、最後の給与から引く健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料が何か月分か(1か月分か、前月分とまとめて2か月分か、引かないか)を、資格喪失日(退職日の翌日)から条文どおりに判定します。月末退職(退職月分まで掛かる)と月途中退職(退職月分は掛からない)の違い、同月得喪(入社した月に退職)、40歳・65歳(介護保険)・70歳(厚生年金)・75歳(健康保険)の境目、住民税の一括徴収(1〜4月退職は義務・6〜12月は本人の申出)、雇用保険料、退職月の賞与、所得税の扱いまで。標準報酬月額を入れれば金額(協会けんぽ 令和8年度)も出します。

退職日と給与の支払い方

最後に在籍する日(雇用契約の最終日)。資格喪失日はその翌日。

例:末締め翌月25日払い=「末日」「25日」「翌月」。20日締め当月25日払い=「20日」「25日」「同じ月」。

迷ったら「翌月控除」(法律の原則。健保法167条1項)。9月に払う給与の明細の社会保険料が「8月分」なら翌月控除、「9月分」なら当月控除です。

本人の情報(任意・入れると判定が細かくなる)

入社した月に退職(同月得喪)かどうかを見るため。

40歳(介護保険料が始まる)・65歳(介護保険料が終わる)・70歳(厚生年金が終わる)・75歳(健康保険が終わる)の判定に使います。

標準報酬月額を入れると 1か月分の保険料(本人負担)と合計を出します。協会けんぽ 令和8年3月分〜の率、介護 1.62%、支援金 0.23%(4月分〜)、厚年 18.3%。組合健保は健保率・介護率・支援金率を手入力(介護・支援金が空なら協会けんぽの値)。

退職の前後に賞与があるとき。保険料が掛かるか・賞与支払届が要るかを判定します。

この判定は健康保険法・厚生年金保険法・地方税法・労働保険徴収法の条文と日本年金機構の取扱いで、協会けんぽの一般の被保険者を前提にしています。健康保険組合・共済組合・厚生年金基金、育児休業等の保険料免除中、産前産後休業中、二以上事業所勤務、70歳以上被用者、資格喪失後の任意継続、海外居住者、給与規程の特約、賞与の額の計算、退職金の税金(退職金の税金・手取り)は別に確認が要ります。最終判断は年金事務所・市区町村・社会保険労務士にご確認ください。

根拠:健康保険法36・156・167条、厚生年金保険法9・14・19・81・84条、介護保険法9〜11条、高齢者医療確保法52条、地方税法321条の5・同施行規則9条の24、労働保険徴収法31・32条、国民年金法7条、所得税法190・194・226条、年齢計算ニ関スル法律。法令確認日 2026/09/14。

この道具の作り方と見張り

仕組み・早見表・よくある質問(2026/09/14 確認)

社会保険料は「月単位」で、資格喪失日の属する月の前月分まで

早見表(令和8年9月退職):最後の給与で引く月分

締め・支払引き方9/30 退職(月末)9/20 退職9/10 退職

「支払日:引く月分」。「なし」=その給与からは社会保険料を引かない。当月控除の会社は退職前の給与で当月分まで引いてある前提。

住民税(特別徴収)

退職月退職の翌月以降の月割額(翌年5月分まで)根拠
6月〜12月本人の申出があれば最後の給与・退職手当から一括徴収(5月31日までに支払う給与・退職手当が残りの月割額の全額を超えるときに限る)。申出がなければ普通徴収に切り替え(本人が納付書で納める)地方税法321条の5第2項ただし書
1月〜4月5月31日までに支払う給与・退職手当が残りの月割額の全額を超えるときは、本人の申出がなくても一括徴収しなければならない。超えないときは一括徴収の義務は生じない(普通徴収へ)同上
5月5月分で年度の徴収が終わるので残りなし。通常どおり5月分を引く。6月からの新年度分は普通徴収(異動届出書で市区町村へ)321条の5第1項・2項

どの場合も「給与支払報告・特別徴収に係る給与所得者異動届出書」を退職の翌月10日までに市区町村へ(法321条の5第3項・施行規則9条の24)。退職月分の月割額はその月に支払う給与から通常どおり引きます。一括徴収する額は市区町村からの通知書の月割額の合計(通知の額に合わせる)。

雇用保険料・所得税

よくある質問

Q. 9/30 退職で「末締め当月25日払い」。9/25の給与から社会保険料が2か月分引かれるのは正しいですか?
A. 正しいです。9/30退職は翌月1日喪失なので9月分まで掛かり、9/25の給与が最後なので8月分(前月分)と9月分をまとめて引きます(健保法167条1項)。9/29に退職日をずらすと9月分は掛からず1か月分になりますが、本人は9月分を国民健康保険・国民年金で払うことになります。
Q. 9/20 退職なのに最後の給与から社会保険料が引かれています。
A. 「末締め翌月25日払い」なら 9/25 の給与で8月分(前月分)を引くのは正しく、10/25 の最後の給与からは引きません。9月分を引いていれば取り過ぎです。
Q. 入社した月に退職した人の保険料はどうなりますか?
A. 健康保険はその月分を徴収します。厚生年金もいったん徴収しますが、同じ月に国民年金や次の会社の厚生年金の資格を取得すると不要になり、年金事務所から会社に還付されるので本人に返します(厚年法19条2項ただし書)。20歳以上60歳未満の人は退職日の翌日に国民年金の第1号被保険者になるので、月途中退職ならふつう不要になります。
Q. 退職月に賞与を払います。保険料は?
A. 月途中退職(資格喪失月)の賞与は保険料が掛かりませんが、喪失日の前日までに払った賞与は賞与支払届が必要です(健保の年度累計573万円に入れる)。月末退職なら喪失は翌月なので、退職月の賞与には保険料が掛かります。同月得喪(入社月に退職)は例外で、取得日から喪失日の前日までに払った賞与には保険料が掛かります(年金機構 留意事項(6))。雇用保険料と所得税はどちらも掛かります。
Q. 住民税を一括徴収するかどうかは誰が決めますか?
A. 6〜12月の退職は本人の申出があれば一括、なければ普通徴収です。1〜4月の退職は本人の希望に関係なく、5月末までに払う給与・退職手当が残りの月割額の全額を超えるときは一括徴収が義務です。超えないときは義務は生じず普通徴収になります。
Q. 「当月控除」の会社です。月末退職の最後の給与は?
A. 当月控除は「9月に払う給与から9月分を引く」運用なので、9/30退職で末締め翌月25日払いなら10/25の給与からは引きません(9月分は9/25で引き済み)。法律の原則は前月分の控除(翌月控除)なので、当月控除は翌月分の前払いに当たり、月途中退職の人からは取り過ぎになりやすい点に注意。

根拠と確認

法令確認日 2026/09/14。改正があれば更新履歴に記録します。