鉄筋の定着長さ・重ね継手長さ・かぶり厚さの計算
鉄筋の種類(SD295・SD345・SD390)・コンクリートの設計基準強度 Fc・径(D10〜D38)を選ぶと、重ね継手の長さ(L1・L1h)と定着の長さ(L1・L2・L3・フック付き)を mm で出します。かぶり厚さ・折曲げ内法直径・鉄筋のあきも同時に出します。数値は公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版の「特記がなければ」の値です。
公共建築工事標準仕様書の「特記がなければ」の値です。設計図・特記仕様書に定着や継手の長さが書いてあれば、そちらが優先します。柱と梁の主筋の重ね継手は特記によります。機械式定着・機械式継手・ガス圧接は工法ごとの条件によります。
この道具の作り方と見張り
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鉄筋の定着・重ね継手・かぶりの早見表(公共建築工事標準仕様書 令和7年版・2026/10/05 確認)
早見表:重ね継手と定着の長さ(d の倍数)
| 種類 | Fc | 重ね継手 L1 | 重ね継手 L1h | 定着 L1 | 定着 L2 | 定着 L1h | 定着 L2h | 投影 La | 投影 Lb |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| SD295 | 18 | 45d | 35d | 45d | 40d | 35d | 30d | 20d | 15d |
| SD295 | 21 | 40d | 30d | 40d | 35d | 30d | 25d | 15d | 15d |
| SD295 | 24、27 | 35d | 25d | 35d | 30d | 25d | 20d | 15d | 15d |
| SD295 | 30、33、36 | 35d | 25d | 35d | 30d | 25d | 20d | 15d | 15d |
| SD345 | 18 | 50d | 35d | 50d | 40d | 35d | 30d | 20d | 20d |
| SD345 | 21 | 45d | 30d | 45d | 35d | 30d | 25d | 20d | 20d |
| SD345 | 24、27 | 40d | 30d | 40d | 35d | 30d | 25d | 20d | 15d |
| SD345 | 30、33、36 | 35d | 25d | 35d | 30d | 25d | 20d | 15d | 15d |
| SD390 | 21 | 50d | 35d | 50d | 40d | 35d | 30d | 20d | 20d |
| SD390 | 24、27 | 45d | 35d | 45d | 40d | 35d | 30d | 20d | 20d |
| SD390 | 30、33、36 | 40d | 30d | 40d | 35d | 30d | 25d | 20d | 15d |
d は異形鉄筋の呼び名の数値(D13 なら 13 mm)。h が付く方はフックありの長さで、フック部分を含みません。L2・L2h は割裂破壊のおそれのない箇所、L1・L1h はそれ以外。小梁・スラブの下端筋の定着 L3 は、小梁 20d(片持小梁 25d)、スラブ 10d かつ 150 mm 以上(片持スラブ 25d)、小梁のフックあり L3h は 10d(基礎耐圧スラブとそれを受ける小梁は除く)。軽量コンクリートはどれも +5d。La・Lb は仕口内に折り曲げて定着する時の投影定着長さ(La は柱せいの 3/4 以上・余長 8d 以上・全長は直線定着の長さ以上)。SD390 の Fc 18 は表に欄がありません。
早見表:SD345・Fc 24〜27 の長さ(mm)
| 径 | 重ね継手 L1(40d) | 重ね継手 L1h(30d) | 定着 L1(40d) | 定着 L2(35d) | 定着 L2h(25d) |
|---|---|---|---|---|---|
| D10 | 400 | 300 | 400 | 350 | 250 |
| D13 | 520 | 390 | 520 | 455 | 325 |
| D16 | 640 | 480 | 640 | 560 | 400 |
| D19 | 760 | 570 | 760 | 665 | 475 |
| D22 | 880 | 660 | 880 | 770 | 550 |
| D25 | 1000 | 750 | 1000 | 875 | 625 |
| D29 | 1160 | 870 | 1160 | 1015 | 725 |
| D32 | 1280 | 960 | 1280 | 1120 | 800 |
| D35 | 1400 | 1050 | 1400 | 1225 | 875 |
| D38 | 1520 | 1140 | 1520 | 1330 | 950 |
D35 以上は、原則として重ね継手を用いません。耐力壁の重ね継手は 40d(軽量 50d)と表の値の大きい方です。
早見表:最小かぶり厚さ(表 5.3.6)
| 構造部分 | 最小かぶり厚さ(mm) | 加工に用いるかぶり厚さ(mm) |
|---|---|---|
| 土に接しない:スラブ・耐力壁以外の壁(仕上げあり) | 20 | 30 |
| 土に接しない:スラブ・耐力壁以外の壁(仕上げなし) | 30 | 40 |
| 土に接しない:柱・梁・耐力壁(屋内・仕上げあり) | 30 | 40 |
| 土に接しない:柱・梁・耐力壁(屋内・仕上げなし) | 30 | 40 |
| 土に接しない:柱・梁・耐力壁(屋外・仕上げあり) | 30 | 40 |
| 土に接しない:柱・梁・耐力壁(屋外・仕上げなし) | 40 | 50 |
| 土に接しない:擁壁・耐圧スラブ | 40 | 50 |
| 土に接する:柱・梁・スラブ・壁 | 40 | 50 |
| 土に接する:基礎・擁壁・耐圧スラブ | 60 | 70 |
| 煙突等 高熱を受ける部分 | 60 | 70 |
普通コンクリートの値です(軽量コンクリート・塩害を受けるおそれのある部分には使えません)。「仕上げあり」はモルタル塗り等で、仕上塗材・塗装は含みません。土に接する部分のかぶり厚さに捨コンクリートは含めず、杭基礎の基礎下端筋は杭天端から測ります。柱・梁の主筋に D29 以上を使う時は、径の 1.5 倍以上になるように決めます。
折曲げとあき
- 折曲げ内法直径(表 5.3.1):SD295・SD345 は D16 以下 3d 以上・D19〜D38 4d 以上、SD390 は D19〜D38 5d 以上。フックの余長は 180° 4d・135° 6d・90° 8d 以上。
- 鉄筋相互のあき(5.3.5(4)):粗骨材の最大寸法の 1.25 倍・25 mm・隣り合う鉄筋の径の平均の 1.5 倍のうち、最も大きい値以上。
- 径が異なる鉄筋の重ね継手の長さは、細い方の径で計算します。
よくある質問
- D13 の重ね継手の長さは? SD295・Fc 24 なら 35d=455 mm、SD345・Fc 24 なら 40d=520 mm です(フックなし)。
- 40d とは何 mm? d は呼び名の数値なので、D10 は 400 mm、D13 は 520 mm、D16 は 640 mm、D19 は 760 mm、D22 は 880 mm です。
- L1 と L2 の違いは? L2 は割裂破壊のおそれのない箇所への定着で、L1 より 5d〜10d 短くなります。
- かぶり厚さの最小値は? 屋内の柱・梁は 30 mm、土に接する基礎は 60 mm です。加工はそれに 10 mm を足した値が標準です。
根拠と確認
- 国土交通省 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版 5章3節「鉄筋の加工及び組立」。PDF の表を画像で読み、本文の文字と突き合わせました。
- 早見表の数値と計算ツールの表が同じであることを自動テストで確かめています。仕様書の版が変わったら見直します。
確認日 2026/10/05。改訂があれば更新履歴に記録します。