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高力ボルトの長さ計算と締付け(トルシア形・JIS形 ハイテンションボルト)

鉄骨の高力ボルト(ハイテンションボルト)の長さを、締付け長さ(つなぐ板の厚さの合計)から計算します。あわせて標準ボルト張力・一次締めトルク・本締め(ナット回転量の合格範囲・締付けトルクの目安)・余長・孔径を、国土交通省の公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版の表どおりに出します。トルシア形(S10T)と JIS 形(F10T)に対応。

ボルト

締付け長さ=つなぐ板(母材・添え板・フィラープレート)の厚さの合計。座金の厚さは入れません(加える長さに含まれています)。

本締め(JIS 形)

K はボルトのセットの検査成績書の値を入れてください(0.13 は入力の例です)。

数値は公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版の標準です。設計図書の特記、建築基準法に基づく認定を受けたボルトの仕様、メーカーの施工要領がある時はそちらが優先します。長さは「最も近い製品の基準寸法」を選ぶ前の値です。締付けトルクの基準値は、締付け施工法の確認(JASS 6)で決めます。ここで出すのは T=K×d×N の目安です。

根拠:国土交通省 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版 7.2.2・7.3.8・7.4.3・7.4.7・7.4.8(表 7.2.2・7.3.2・7.4.1・7.4.2)、JIS B 1083(ねじの締付け通則)。確認日 2026/10/05。

この道具の作り方と見張り

高力ボルトの長さと締付けの決まり(2026/10/05 確認)

早見表:高力ボルトの標準ボルト張力・一次締めトルク・加える長さ・孔径・ナット回転量・余長

ねじの呼び標準ボルト張力(kN)一次締めトルク(N・m 程度)加える長さ トルシア形(mm)加える長さ JIS形(mm)孔径(mm)ナット回転量(JIS形・規定値と合格範囲)余長 1〜6 山(mm)
M1262.650—251460°(0°〜+30°)1.75〜10.5
M16117100253018120°(−30°〜+30°)2〜12
M20182150303522120°(−30°〜+30°)2.5〜15
M22226150354024120°(−30°〜+30°)2.5〜15
M24262200404526120°(−30°〜+30°)3〜18

標準ボルト張力は S10T・F10T(表 7.4.1)、一次締めは表 7.4.2、加える長さは表 7.2.2、孔径は表 7.3.2(高力ボルト=ねじの呼び径+2.0mm・呼び径27mm未満)。ナット回転量はボルトの長さが呼び径の5倍を超える時は特記によります。余長の mm はねじのピッチ(JIS 並目)×山数です。

早見表:トルシア形高力ボルトの長さ(締付け長さ別)

締付け長さ(mm)M16M20M22M24
2045505560
2550556065
3055606570
3560657075
4065707580
4570758085
5075808590
5580859095
60859095100
659095100105
7095100105110
75100105110115
80105110115120
85110115120125
90115120125130
95120125130135
100125130135140
105130135140145
110135140145150
115140145150155
120145150155160

早見表:JIS 形高力ボルトの長さ(締付け長さ別)

締付け長さ(mm)M12M16M20M22M24
204550556065
255055606570
305560657075
356065707580
406570758085
457075808590
507580859095
5580859095100
60859095100105
659095100105110
7095100105110115
75100105110115120
80105110115120125
85110115120125130
90115120125130135
95120125130135140
100125130135140145
105130135140145150
110135140145150155
115140145150155160
120145150155160165

長さ=締付け長さ+加える長さを 5mm 単位にしたもの(首下寸法)。一の位の数字が 0〜2 は 0、3〜7 は 5、8〜9 は切り上げ(2捨3入・7捨8入)。実際に使うのは、製品(認定品・JIS B 1186)の基準寸法のうち最も近い長さです。

締付けの順序

  1. 本接合の前に、仮ボルトで締めて板を密着させる。
  2. ボルトの長さ・材質・ねじの呼びが施工箇所に合っているか確かめる。
  3. 一次締め(上の表のトルク)→ ボルト・ナット・座金・母材にマーク→ 本締めの順。1群のボルトは群の中央から周辺に向かって締める。
  4. 本締め:トルシア形は専用レンチでピンテールが破断するまで。JIS 形はトルクコントロール法かナット回転法(規定値 120°、M12 は 60°)。
  5. 着氷のおそれがある時は締付けをしない。

締付け後の確認(合格の条件)

締付けトルクの目安(トルクコントロール法)

JIS B 1083(ねじの締付け通則)の関係式 T=K×F×d(T:締付けトルク、K:トルク係数、F:締付け軸力、d:ねじの呼び径)に、F=標準ボルト張力を入れた値です。d を mm、F を kN で入れると T は N・m で出ます(例:M20・K 0.13 → 0.13×20×182=473.2 N・m)。実際の基準値は、締付け施工法の確認(JASS 6 6.5)で決めた値を使ってください。

よくある質問

根拠と確認

確認日 2026/10/05。改定があれば更新履歴に記録します。