天井クレーンの定期自主検査チェック表(年次・月次・新指針対応)
天井クレーンの定期自主検査(クレーン等安全規則34条の年次・35条の月次)を、厚生労働省の新しい指針(自主検査指針公示第29号・令和9年4月1日適用)の検査項目・検査方法・判定基準のとおりに、1 件ずつ 適・否・該当なし で判定します。不適合の一覧と、記録用(3 年保存)のチェック表をそのまま印刷できます。指針の表は厚生労働省の PDF から機械で起こしていて、年次 378 件・月次 70 件です。
判定は入力した端末の中だけに保存され、サーバーには送りません(同じ端末・同じブラウザで開き直すと残っています)。指針は検査項目・方法・判定基準を定めた物で、検査の実施方法・測定の仕方は各社の手順に従ってください。
この道具の作り方と見張り
- 根拠:クレーン等安全規則(e-Gov の条文 1 本)と、厚生労働省の資料 3 本を毎週自動で照合しています。条文や数値が変わると運営者に通知が届き、道具を直してから更新履歴に載せます。
- 計算:このページの中の JavaScript が、上の根拠の欄に書いた手順どおりに計算します。入力した数字はどこにも送られません。
- 確認:公開前に自動テストと実ブラウザの点検を通しています。公開 2026/10/18・最終更新 2026/10/18。
- 運営:株式会社信大。総務・経理・労務・現場の実務で使う計算を、法令や規格の一次資料から作って無料で公開しています。
- ホーム画面:スマホで繰り返し使うなら、ブラウザの共有ボタン→「ホーム画面に追加」で 1 タップで開けます(アプリの入れ物は要りません・入力は送信しません)。
改正と確認の記録
- 公開:2026/10/18。
- 見張っている条文・資料(毎週 e-Gov・官公庁の現行版と自動で照合):クレーン等安全規則 34条〜41条(年次・月次の定期自主検査・作業開始前点検・暴風後の点検・記録3年・補修・性能検査)/クレーン等安全規則 2条(0.5t未満は適用外)・10条(検査証2年)・21・22条(運転資格・床上操作式)・34〜38条(自主検査)・43条(性能検査の更新)・60〜63条(移動式の検査証・設置報告・荷重試験)・67・68条(小型移動式)・76〜79条・100〜102・108条(デリック)・119〜123条・221・222条(玉掛け)・224条・224条の4(限定免許)/厚労省 自主検査指針公示第29号PDF(天井クレーンの定期自主検査指針・適用 令和9年4月1日)/厚労省 天井クレーンの定期自主検査指針(34条)PDF(検査項目・方法・判定基準の表)/厚労省 天井クレーンの定期自主検査指針(35条)PDF(月次の表)。
- 公開後の修正・法改正への対応はまだありません(あれば日付つきでここに載せます)。
定期自主検査の決まりと新指針(クレーン等安全規則・2026/10/18 確認)
早見表:検査の区分と件数(指針の表から機械で数えた値)
| 検査 | 区分 | 検査項目 | 検査方法(判定の行) |
|---|---|---|---|
| 年次(34条) | 1 ランウェイ部分 | 1 | 7 |
| 年次(34条) | 2 鋼構造部分 | 4 | 16 |
| 年次(34条) | 3 走行機械装置 | 7 | 70 |
| 年次(34条) | 4 横行機械装置 | 7 | 55 |
| 年次(34条) | 5 巻上機械装置 | 10 | 97 |
| 年次(34条) | 6 潤滑装置 | 1 | 10 |
| 年次(34条) | 7 電気関係 | 18 | 102 |
| 年次(34条) | 8 安全装置 | 5 | 11 |
| 年次(34条) | 9 荷重試験 | 2 | 10 |
| 月次(35条) | 1 走行機械装置 | 1 | 15 |
| 月次(35条) | 2 横行機械装置 | 1 | 7 |
| 月次(35条) | 3 巻上機械装置 | 3 | 29 |
| 月次(35条) | 4 電気関係 | 4 | 15 |
| 月次(35条) | 5 安全装置 | 3 | 4 |
年次は 378 件、月次は 70 件です。月次は、35条が挙げる 安全装置・ブレーキ・ワイヤロープ・つり具・電気関係に絞った表になっています。
数値で判定する基準(年次の指針から機械で抜き出した行)
| 検査項目 | 検査方法 | 判定基準 |
|---|---|---|
| 2.2 ガーダ及びサドル ⑵ガーダ | 定格荷重をガーダ中央にかけたときのたわみを調べる。 | たわみがスパンの1/800以下であること。 |
| 5.9 ワイヤロープ ⑴ロープの構成等 | ②つり具の位置が最も低くなる場合のロープの長さが、ドラムに2巻き以上残るかを調べる。 | ②2巻き以上残っていること。 |
| 5.9 ワイヤロープ ⑵ロープの状態 | ①ロープの素線の切断、直径の減少、キンク、形崩れ及び腐食の有無を調べる。 | ①1よりの間において、素線の数の10%以上の素線が切断しておらず、直径の減少が公称径の7%以下であるとともに、キンク、著しい形崩れ及び腐食がないこと。 |
クレーン等安全規則の決まり
- 年次(34条):設置した後、1 年以内ごとに 1 回。1 年を超えて使わない期間は除き、使い始めるときに行います。荷重試験(定格荷重の荷をつり、定格速度でつり上げ・走行・横行などをする)を含めます。検査の日の前 2 か月以内に性能検査の荷重試験をしたとき、検査の日の後 2 か月以内に検査証の有効期間が満了するとき、発電所・変電所などで監督署長が不要と認めたときは、荷重試験を省けます。
- 月次(35条):1 月以内ごとに 1 回。巻過防止装置などの安全装置・過負荷警報装置などの警報装置・ブレーキ・クラッチの異常の有無、ワイヤロープとつりチェーンの損傷の有無、フックなどのつり具の損傷の有無、配線・集電装置・配電盤・開閉器・コントローラーの異常の有無を見ます。
- 作業開始前の点検(36条):その日の作業を始める前に、巻過防止装置・ブレーキ・クラッチ・コントローラーの機能、ランウェイの上とトロリが横行するレールの状態、ワイヤロープが通っている箇所の状態を点検します。
- 暴風後等の点検(37条):屋外のクレーンで瞬間風速 30m/s を超える風が吹いた後、中震以上の地震の後は、作業の前に各部分の異常の有無を点検します。
- 記録(38条):自主検査と点検(36条の作業開始前の点検を除く)の結果を記録し、3 年間保存します。
- 補修(39条):自主検査・点検で異常を認めたときは、直ちに補修します。
新しい指針(令和9年4月1日適用)のポイント
- 労働安全衛生法45条4項に基づき、天井クレーンの定期自主検査の検査項目・検査方法・判定基準を定めた物です。令和8年4月30日に自主検査指針公示第29号として公表され、令和9年4月1日から適用されます。同じ日に、それまでの指針(昭和60年12月18日 自主検査指針公示第8号)は廃止されます。
- 年次(34条)の表は ランウェイ部分・鋼構造部分・走行機械装置・横行機械装置・巻上機械装置・潤滑装置・電気関係・安全装置・荷重試験 の 9 区分、月次(35条)の表は 走行機械装置・横行機械装置・巻上機械装置・電気関係・安全装置 の 5 区分です。
- 判定基準の多くは「亀裂・著しい摩耗・損傷がないこと」のような状態の確認ですが、ガーダのたわみ(スパンの 1/800 以下)、ワイヤロープ(1 よりの間で素線の 10% 以上の切断がなく、径の減少が公称径の 7% 以下)、ドラムの残り巻き(2 巻き以上)のように数値で決まる物もあります。上の表にまとめています。
- クレーン等安全規則は、検査を行う人の資格を定めていません(34条・35条は事業者の義務です)。誰が行うかは各社で決め、記録に検査者の氏名を残します。
検査の後にすること
- 「否」が 1 件でもあれば、直ちに補修します(39条)。補修が終わるまで、その箇所に異常があるクレーンを使い続けないでください。
- 結果の記録(検査日・検査者・項目ごとの結果・補修の内容)を 3 年間保存します(38条)。このページのチェック表を印刷すると、判定の列に 適・否・該当なし が入った形で残せます。
- つり上げ荷重 3 トン以上のクレーンは、年次の自主検査とは別に、検査証の有効期間(原則 2 年)ごとに登録性能検査機関の性能検査を受けます(40条・41条)。
運営者からの案内:このサイトを運営する株式会社信大(愛知県弥富市)は、工場の天井クレーンの修理・保守と定期自主検査を本業にしています。愛知・東海地方で、年次・月次の自主検査の実施や、不適合になった箇所の補修のご相談は 会社案内のお問い合わせ からどうぞ。
よくある質問
- 新しい指針はいつから使う? 令和9年4月1日からです。それより前の検査は、従来の指針(昭和60年公示第8号)によります。項目の多くは共通なので、このチェック表を先に使って準備しておくことはできます。
- 該当しない装置の項目はどうする? その天井クレーンに付いていない装置(オイルブレーキ・押上機ブレーキ・集電器など)は「該当なし」にします。未判定のままだと結果が出ません。
- 年次と月次は両方やる? はい。月次は 1 月以内ごと、年次は 1 年以内ごとで、年次の月に月次を兼ねられるかは各社の手順で決めます(規則は別々の義務として定めています)。
- 記録の様式は決まっている? 決まった様式はありません。項目・方法・結果・検査者・日付が分かる形で 3 年保存します(38条)。
根拠と確認
- クレーン等安全規則 34条(年次・荷重試験)・35条(月次)・36条(作業開始前の点検)・37条(暴風後等の点検)・38条(記録)・39条(補修)・40条・41条(性能検査)。e-Gov 法令APIで令和8年4月1日施行の版を確認し、改正を毎週見張っています。
- 厚生労働省 自主検査指針公示第29号・天井クレーンの定期自主検査指針(34条)・同(35条)。3 つの PDF が差し替えられていないかを毎週見張っています。
- このページの検査項目・検査方法・判定基準は、指針の PDF から文字の位置で表に戻して機械で起こしています。番号付きの検査方法の数が PDF の生の文字の数と一致すること、ガーダのたわみ 1/800・ワイヤロープ 10%・7% などの行が入っていることを自動テストで確かめています。
確認日 2026/10/18。改正があれば更新履歴に記録します。