防火管理者の要否・甲種乙種・収容人員の計算
建物の用途と収容人員から、防火管理者の選任が必要か(特養などは 10 人、飲食店・店舗・ホテル・病院などは 30 人、事務所・工場・学校・共同住宅などは 50 人から)、甲種・乙種のどちらか(延べ面積 300㎡・500㎡ 未満は乙種でも可)、統括防火管理者(高さ 31m 超などで管理権原が分かれている時)を判定します。収容人員は、事務所・工場・店舗・学校などは従業者の数と床面積から算定できます。
防火対象物 1 棟(又は複合用途の全体)についての判定です。複合用途は用途ごとの収容人員を合算します(規則1条の3 第2項)。統括防火管理者は高さ 31m 超の建築物と地下街だけを見ています(政令で定めるその他の防火対象物は扱いません)。防災管理者(大規模建物)・防火対象物点検は別の制度です。最終的な判断は所轄の消防署に確かめてください。
この道具の作り方と見張り
- 根拠:消防法、消防法施行令、消防法施行規則(e-Gov の条文 3 本)を毎日自動で照合しています。条文や数値が変わると運営者に通知が届き、道具を直してから更新履歴に載せます。
- 計算:このページの中の JavaScript が、上の根拠の欄に書いた手順どおりに計算します。入力した数字はどこにも送られません。
- 確認:公開前に自動テストと実ブラウザの点検を通しています。公開 2026/10/06・最終更新 2026/10/06。
- 運営:株式会社信大。総務・経理・労務・現場の実務で使う計算を、法令や規格の一次資料から作って無料で公開しています。
- ホーム画面:スマホで繰り返し使うなら、ブラウザの共有ボタン→「ホーム画面に追加」で 1 タップで開けます(アプリの入れ物は要りません・入力は送信しません)。
用途別の早見表(消防法施行令1条の2・3条・規則1条の3・2026/10/06 確認)
早見表:用途ごとの人数の線・乙種でよい面積・収容人員の算定
| 項 | 用途(要約) | 防火管理者が必要な収容人員 | 乙種でよい延べ面積 | 収容人員の算定(規則1条の3) |
|---|---|---|---|---|
| (一) | 劇場・映画館・公会堂・集会場 | 30 人以上 | 300㎡ 未満 | 客席・ベッド数などで算定(規則1条の3) |
| (二) | キャバレー・遊技場・ダンスホール・性風俗店・カラオケボックスなど | 30 人以上 | 300㎡ 未満 | 客席・ベッド数などで算定(規則1条の3) |
| (三) | 待合・料理店・飲食店 | 30 人以上 | 300㎡ 未満 | 客席・ベッド数などで算定(規則1条の3) |
| (四) | 百貨店・マーケット・物品販売店舗・展示場 | 30 人以上 | 300㎡ 未満 | 従業者の数と、飲食・休憩の部分 ÷ 3㎡ と、その他の部分 ÷ 4㎡ |
| (五)イ | 旅館・ホテル・宿泊所 | 30 人以上 | 300㎡ 未満 | 客席・ベッド数などで算定(規則1条の3) |
| (五)ロ | 寄宿舎・下宿・共同住宅 | 50 人以上 | 500㎡ 未満 | 客席・ベッド数などで算定(規則1条の3) |
| (六)イ | 病院・診療所・助産所 | 30 人以上 | 300㎡ 未満 | 客席・ベッド数などで算定(規則1条の3) |
| (六)ロ | 特別養護老人ホームなど(要介護者等の入所施設) | 10 人以上 | —(甲種) | 従業者の数と、要保護者の数 |
| (六)ハ | 老人デイサービス・保育所・障害者支援施設など | 30 人以上 | 300㎡ 未満 | 従業者の数と、要保護者の数 |
| (六)ニ | 幼稚園・特別支援学校 | 30 人以上 | 300㎡ 未満 | 教職員の数と、児童・生徒・学生の数 |
| (七) | 小・中・高等学校・大学・専修学校など | 50 人以上 | 500㎡ 未満 | 教職員の数と、児童・生徒・学生の数 |
| (八) | 図書館・博物館・美術館 | 50 人以上 | 500㎡ 未満 | 従業者の数と、従業者以外の者が使う部分の床面積 ÷ 3㎡ |
| (九)イ | 蒸気浴場・熱気浴場(サウナ) | 30 人以上 | 300㎡ 未満 | 従業者の数と、従業者以外の者が使う部分の床面積 ÷ 3㎡ |
| (九)ロ | その他の公衆浴場 | 50 人以上 | 500㎡ 未満 | 従業者の数と、従業者以外の者が使う部分の床面積 ÷ 3㎡ |
| (十) | 停車場・発着場(旅客の待合の建築物) | 50 人以上 | 500㎡ 未満 | 従業者の数 |
| (十一) | 神社・寺院・教会 | 50 人以上 | 500㎡ 未満 | 従業者の数と、従業者以外の者が使う部分の床面積 ÷ 3㎡ |
| (十二) | 工場・作業場・スタジオ | 50 人以上 | 500㎡ 未満 | 従業者の数 |
| (十三) | 自動車車庫・駐車場・格納庫 | 50 人以上 | 500㎡ 未満 | 従業者の数 |
| (十四) | 倉庫 | 50 人以上 | 500㎡ 未満 | 従業者の数 |
| (十五) | その他の事業場(事務所など) | 50 人以上 | 500㎡ 未満 | 従業者の数と、従業者以外の者が使う部分の床面積 ÷ 3㎡ |
| (十六)イ | 複合用途((一)〜(四)・(五)イ・(六)・(九)イ の用途を含む) | 30 人以上 | 300㎡ 未満 | 客席・ベッド数などで算定(規則1条の3) |
| (十六)ロ | 複合用途(上記以外) | 50 人以上 | 500㎡ 未満 | 客席・ベッド数などで算定(規則1条の3) |
| (十六の二) | 地下街 | 30 人以上 | 300㎡ 未満 | 客席・ベッド数などで算定(規則1条の3) |
| (十七) | 重要文化財などの建造物 | 50 人以上 | 500㎡ 未満 | 床面積 ÷ 5㎡ |
収容人員=その建物に出入りし、勤務し、又は居住する者の数。算定した数の端数は切り捨てています。複合用途 (十六)イ・地下街に (六)ロ の部分があれば 10 人から(甲種)。(十八)〜(二十)項(アーケード・山林・舟車)と (十六の三)項は防火管理者の対象外です。
判定のしかた
- 収容人員が線以上なら、管理権原者は有資格者のうちから防火管理者を定め、消防計画を作って所轄の消防長・消防署長に届け出ます(消防法8条)。
- 乙種防火管理講習の修了者でよいのは、30 人の用途で延べ面積 300㎡ 未満、50 人の用途で 500㎡ 未満の建物(乙種防火対象物)。それ以外は甲種です(令3条1項)。
- 高さ 31m を超える建築物や地下街で、管理について権原が分かれている(消防長・消防署長が指定した地下街)時は、各権原者が協議して統括防火管理者を定めます(消防法8条の2)。
よくある質問
- 事務所は何人から防火管理者が要る? 収容人員 50 人からです。収容人員は従業者の数に、来客など従業者以外の者が使う部分の床面積 ÷ 3㎡ を足して数えます。
- 飲食店は? 30 人からです。従業者と客席の数で算定します。延べ面積 300㎡ 未満なら乙種でも可です。
- 従業員 10 人の工場は? 工場の収容人員は従業者の数なので 10 人。50 人未満なので防火管理者の選任義務はありません。
根拠と確認
- 消防法 8条(防火管理者)・8条の2(統括防火管理者)。
- 消防法施行令 1条の2(10・30・50 人)・3条(甲種・乙種 300/500㎡)・別表第一(用途)。
- 消防法施行規則 1条の3(収容人員の算定方法)。
- e-Gov 法令APIで現行の条文を確認し、改正を毎週見張っています。早見表の人数の線と面積がツールと同じであることを自動テストで確かめています。
確認日 2026/10/06。改正があれば更新履歴に記録します。